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2016/ SOHO (Home & Office)/ Tokyo

能動性を引き出す骨格の顕在化

1964年の東京オリンピックの年に建てられた築52年のマンションの一室を、SOHOとしてリノベーションした計画である。住まい手は仕事のために週の半分を自宅のある神戸から離れて、東京のこの場所で過ごしていく。

ここで我々は、柱梁といった既存の構造骨格を活かして空間に回遊性を持たせつつ、そこをやわらかく二つに分けていくことを考えた。連続する空間でありながら、片方は仕上げを剥がして躯体を現していくのに対し、もう片方は深い赤味を帯びたラワン材で丁寧に設えていく。硬質な場とやわらかな場が同時に立ち現われ、それが細やかなディテールと操作によって、ゆるやかに繋がっていく。こうしてSOHOに求められる働く場と寛ぐ場が自然な形で同居することを目指した。

躯体に織り込まれた歴史と時間を肌で感じつつ、ONとOFFの場を楽しく選び取りながらここで過ごしていくことを期待している。

photo by Kai Nakamura